薪ストーブユーザーの皆様並びにこれから薪ストーブをと
ご検討中の皆様おはようございます。
ファイヤーワールド永和では...
お正月明けはいろいろな問い合わせが多かったです。
ちょっと話は長くなりますが、しばしおつきあいくださいませ。
一番多いのは....
別荘などでしばらくぶりに焚く薪ストーブや
数日間家を空けて帰宅後すぐに焚いた薪ストーブなど..
薪ストーブ本体と煙突が冷え切った状態での焚き始めに
煙が室内に戻るというトラブルの相談です。
新規お取り扱い説明の際にはご案内しておりますが,機会が
あるたびにいろいろとアドバイスをしたいと思います。
(エアコン等の電気器具のように一様な扱いとはいきませんね)
弊社ではカラマツの小割り薪等をたくさん用意します。
太めの薪、中くらいの薪(太すぎず、長すぎず)
冬切りして割って最低でも12カ月以上の乾燥は必要です。
場所等の条件によって乾燥度合いには差異が出ます。
薪の状態で使い方焚き方を留意したいですね。
あら不思議!炎が上から下の薪に燃え移っていきますね。
(釜の中の上部に着火後5分くらいの状態です)
薪は中くらいから太いものを井桁に組み上げています。
F500ですと薪を7本から8本前後入れてます。
(空気の通りをよくし、炭化を促し燃焼ガスの発生を
均等にできます)
小割り薪は一番上にややたっぷりと乗せます。
そのうえに着火剤を2個から4個程度置き着火させます。
言うとりまんのや..
けったいなやり方でんな~~。
?ホンマかいな
屋外での焚き火では考えられない方法ですね。
いろいろな本にも出ておりますが、1発で煙突内にドラフト
を発生させて上昇気流を安定させるためです。
(暖かい空気は上にいきますよね!)
煙は戻る前に煙突に上っていくわけですね。
これで、室内に煙充満、大騒ぎにはならずに済みます。
全体に炎が回りましたらドアは閉めます。
このあとは少しづつ温度が上がります。
200度から250度程度で空気調整を半分程度まで閉めて
様子をみましょう。
30分程度たちますと安定して熱くなってきます。
さて、クリーンバーンの性能発揮へ!!
このときに大事なことは煙突が断熱材入りの断熱二重煙突で
あることです。
室内や屋外の冷えた空気の影響を受けずに高い排気温度
でドラフトを安定させることこそ重要なポイントです。
欧米の薪ストーブはどれもすばらしい性能のものです。
その力を発揮するのは煙突次第ということです。
とある公共施設内の薪ストーブは室内5mもシングル煙突で
空気調整は半分以下には絞れない(ドラフトが弱まる)ため
いつも薪は大量に消費をしてクリーンバーンになる前に
不完全な燃焼を続けていました。
空気調整を絞って焚けるようにしたい!!
精度の高い高級な薪ストーブの力を充分に発揮させたい!!
充分に温まり250度前後で一定になったら空気調整は
最少に絞ることもでき、あとは安定した煙突ドラフトだけで
ゆらめくオーロラ燃焼が長く続くわけです。(低燃費の達成)
シングル煙突ではこの機能は引き出せません。
欧州では薪ストーブ本体の大きさに関わらず薪の長さが
20CMから30CM程度に切られているところも多いです。
逆に、火室いっぱいの長い薪をたくさんいれますと.......
1本の丸太のようになり、表面炭化だけで燃焼ガスの発生が
進まず不完全燃焼の要因にもなります。(温度もあがりにくい)
日本では建築構造上の都合等もありまだ普及していませんが
北欧などでは40mm以上等の断熱材入りの煙突が標準です。
(理由は上記のように外気の影響を受けずドラフトを安定させ
薪ストーブの持つ機能を充分に発揮させる為です。)
昨年は横浜開港150年でしたが、それ以前から暖房には
鉄や石を使って家の中で火(薪など)を焚く暮らし、自然環境との
調和のある文化を培ってきた北欧などの考え方や技術は
さらにより深く学ぶ必要があると思いました。
仮にもしも、このようなローテクで、たとえば危ない、汚い、
めんどうだけのものとしてあるならばとっくに世の中から
淘汰されたものであったと思うのですが......
家の中で火を焚くことの喜びはそれらを超越した愉しみや
安心があると感じます。
みなさんはいかがお考えになりますでしょうか...
まずは、焚き方に慣れ親しむことも大切ですね。
by fireworldblog on 2010年01月12日
カテゴリー: 薪ストーブ薪と炭 タグ:
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