すみません。今回は少しシリアスなお話で...........
薪ストーブや暖炉等、家(建物)の中で火を焚くことは
暖かさのみならず、私たちに癒しを与えてくれます。
しかし、反面、火を扱うことにはリスクも伴います。
煙突火災、恐ろしい言葉の響きがします。
近所の方が散歩中に煙突から炎が燃え盛るところ
を偶然発見し、消防車がかけつける騒ぎとなった現場。
オーナーさんは家の中にいて気付かなかったそうです。
すでに燃え尽きた後のため一見なんともないような状態。
(サクサクの燃え尽きたタールの残骸が残るのみ)
煙突内は1000度を超えるような高温にもなったはずです。
四角いルーバーは高温で歪んでいました。
煙突内インナーも焼けて変形。
煙突は今後使用できません。(全取り換えが必要です)
幸いにも、適切な施工で断熱材入り断熱二重煙突の
威力もあり家屋への火災にはならずに済みました。
噴射花火のようになる煙突火災はほんとうに恐ろしいです。
原因のひとつは、太めに湿った薪を長い期間低温で焚いた
ことがあげられます。(夏休みに原木を割り11月から使用)
明らかに乾燥期間不足です。
含水率30%以上もある湿り薪を焚き続けた結果、タールや
煤が大量に煙突内部や上部囲いに堆積し引火したようです。
予防策は乾燥した薪(含水率15%前後)を使用することと
毎年欠かさず煙突と薪ストーブのメンテナンス、クリーニング
を行うことです。
薪は水分の少ない冬に割っても、最低1年以上は乾燥が必要。
断熱材入りの断熱二重煙突はメンテナンスがいらないということを
お話される方がときどきいらっしゃいますが、間違いです。
湿り薪を焚き続け、メンテナンスを怠ると、どんな方にも
どんな煙突でも煙突火災が起こる可能性が高まります。
なんらかの規制や制度を設けることも今後は課題だと思います。
弊社のお客様には毎年春にメンテナンスのご案内をはがきで送っ
ております。
どうぞ、末永く焔のある暮らしを楽しむためにも、安全管理の一環
として薪の乾燥度合いと薪ストーブや煙突設備の点検・クリーニング
等にご理解いただきますようお願いいたします。
毎日の薪と焔のある暮らしのその在り方はオーナー様おひとり
おひとりの接し方と対応にかかっています。
ちなみに下の写真は煙突火災が起きる寸前の状態です。
(弊社施工ではないユーザー様の現場)
たまたま、煙突出口がタールでふさがり、ドラフトが起きず
薪を焚けなかったために、偶然煙突火災が起きなかっただけ
という状態です。(湿り薪を低い温度でいぶり焚き続けた結果)
薪ストーブは家族。煙突は家の重要な設備。です。
新築の設計では、オーナー様がご自身でいつでも屋根
に安全安易に昇降でき、煙突の状態確認ができるように
することもポイントかと思います。
by fireworldblog on 2010年01月23日
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